2026年4月16日

ーホクロとはー

ホクロ(母斑)とは、皮膚の中にあるメラノサイト(色素細胞)が局所的に増えることで生じる、良性の皮膚腫瘍の一種です。一般的には茶色や黒色の小さな点として認識され、平らなものから盛り上がったもの、毛が生えているものなど、見た目も多様です。顔や首、腕、手足、体など全身のさまざまな部位にみられます。
ホクロは生まれつき存在するものもあれば、成長とともに後天的に現れるものもあり、その数や大きさ、形状には個人差があります。思春期や成人期にかけて増えることも多く、加齢や生活環境の影響を受けながら変化していくことが特徴です。
多くのホクロは健康上問題のない良性のものですが、なかにはほくろと見分けがつきにくい皮膚がん(メラノーマ・悪性黒色腫)が紛れていることがあります。「いつの間にか大きくなった」「形が変わってきた」など気になる変化がある場合は、「ただのホクロ」と自己判断せず皮膚科を受診することが大切です。
また近年では、美容的な観点からホクロ除去を希望される方も増えており、見た目の改善や日常生活でのストレス軽減を目的とした治療も一般的に行われています。
ーこんな悩みありませんか?ー

「顔のホクロが気になってコンプレックスになっている」
「年々ホクロが増えてきた・大きくなってきた気がする」
「メイクで隠すのに時間がかかる」
「カミソリや衣類で引っかかってしまう」
「このホクロが悪いものではないか不安」
そんなお悩みはありませんか?
このように、ホクロに関するお悩みは見た目だけでなく、日常生活や心理的な負担にもつながることがあります。見た目が気になって写真に写るのが嫌だったり、洋服やアクセサリーで擦れて出血したりと、日常生活に影響が出ているケースも少なくありません。また、「ほくろが悪性かどうか不安だけど、調べるのが怖い」という方もいらっしゃいます。早期に診断を受けることが安心につながります。気になることがあればお気軽にご相談ください。
ー原因は?ー

ホクロは、メラノサイト(色素細胞)が増殖することで形成されますが、その原因は一つではなく、いくつかの要因が関係していると考えられています。はっきりとした原因はまだ完全には解明されていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。
・遺伝的な体質
・紫外線の影響(長年の紫外線ダメージにより新たなほくろができやすくなる)
・ホルモンバランスの変化(思春期・妊娠中などにほくろが増えたり濃くなったりすることがある)
・皮膚への慢性的な刺激
また、体質や遺伝的要因も関係しており、もともとホクロができやすい方もいらっしゃいます。さらに、ホルモンバランスの変化(思春期や妊娠など)や加齢も影響するとされており、時間の経過とともに数が増えるケースも珍しくありません。
生まれつきある大きなほくろ(先天性巨大色素性母斑)は、将来的に悪性化するリスクがわずかにあるとされており、定期的な経過観察が推奨されます。
ー主な症状ー
ホクロは基本的に無症状であることが多く、痛みやかゆみを伴うことはほとんどありません。しかし、見た目にはさまざまなバリエーションがあります。
一般的には、茶色から黒色で、丸く境界がはっきりしているものが多く、平らなものからやや盛り上がったものまで形状もさまざまです。大きさは通常6mm以下で、ゆっくりと成長することはありますが、急激に変化することはありません。
一方で、以下のような変化がみられる場合は注意が必要です。
・急に大きくなる
・色がまだらになる、濃淡が不均一になる
・形がいびつになる、左右非対称になる、 直径6mm以上
・境界がぼやける
・出血やかさぶたを繰り返す
・かゆみがある
これらの変化がみられる場合、まれに悪性の可能性もあるため、早めの受診をおすすめします。
ー検査・診断ー

ほくろの診断は、主に視診とダーモスコピー検査によって行います。ダーモスコピーは拡大鏡を使って皮膚の構造を詳しく観察する検査で、良性・悪性の判断に非常に役立ちます。肉眼では確認しづらい色や構造を詳細に評価することが可能です。
ほくろに見た目が似ている疾患として、
・メラノーマ(悪性黒色腫)
・脂漏性角化症(老人性イボ)
・基底細胞がん
などがあります。診断が難しい場合や悪性が疑われる場合は、皮膚の一部を採取して顕微鏡で調べる病理検査「皮膚生検(組織検査)」を行うこともあります。
ー治療についてー

ラジオ波(サージトロン)治療
高周波メスを用いて、ホクロの色素や組織を少しずつ除去していく方法です。
小さく浅いホクロ、大きく盛り上がったホクロどちらにも適しており、周囲の皮膚へのダメージを抑えながら治療ができるため、顔など目立つ部位にも選ばれることが多い方法です。
施術は数分程度で終了することが多く、局所麻酔を使用するため強い痛みはほとんどありません。治療後は一時的に赤みやかさぶたが生じますが、1〜2週間程度で落ち着くことが一般的です。
ただし、ホクロの深さによっては1回で取りきれず、複数回の治療が必要になる場合があります。また、再発の可能性がゼロではないため、経過観察も重要です。
メスを用いた治療(切開・縫合)
メスを用いてホクロを根元から切除し、縫合する方法です。
大きいホクロや深さのあるもの、再発リスクをしっかり抑えたい場合に選択されます。ホクロの組織を完全に取り除くことができるため、再発の可能性が低いのが大きなメリットです。最終的には白い線状の傷跡になることが多いです。
部位や大きさによっては、メスでくり抜いて縫わずに手術を終えることもあります。
ーホクロの症例ー


ー受診の目安ー
✓ホクロの見た目が気になっている
✓引っかかりやすく日常生活に支障がある
✓ほくろが急に大きくなった、色や形が変化している
✓出血やかゆみなどの症状がある
✓悪性かどうか不安がある
✓境界がぼやけている、色が不均一なほくろがある
✓直径6mm以上のほくろがある
このような場合には、自己判断せず一度医療機関での診察を受けることをおすすめします。ほくろは多くの場合、良性で問題ありませんが、皮膚がんとの見分けは自己判断では難しいことがあります。早期に確認することで、安心につながるだけでなく、必要に応じた適切な対応が可能となります。
