一般的なほくろは、皮膚にできる直径数ミリから1cm程度の黒色または茶色の斑点で、平坦なものや、やや盛り上がっているものが見られます。通常は痛みやかゆみといった自覚症状はなく、日常生活において特に問題を生じないことが多いのが特徴です。
しかし、次のような変化が見られる場合には注意が必要です。特に短期間での形状や色調の変化、急激な増大、境界の不明瞭化などがある場合は、悪性の可能性もあるため、自己判断せず早めに医療機関での診察を受けましょう。
ほくろ
ほくろ

「ほくろ」は、皮膚の中に存在する母斑細胞(ぼはんさいぼう)が増殖してできる良性の皮膚腫瘍で、医学的には「色素性母斑」「母斑細胞母斑」と呼ばれます。その形態は非常に多様で、平坦なものから盛り上がったものまであり、色調も茶色や黒に近いもの、形状も円形・楕円形などさまざまです。
多くのほくろは良性であり、健康上の問題を引き起こすことはほとんどありませんが、ごく一部には皮膚がん(基底細胞がんや悪性黒色腫〈メラノーマ〉など)が紛れている場合があります。そのため、ほくろに「急に出現した」「大きくなった」「色調や形状が変化してきた」などの変化が見られた場合は、自己判断せず、できるだけ早めに皮膚科を受診して医師の診察を受けることが重要です。
また、良性のほくろであっても、顔など目立ちやすい部位にあることで外見上の悩みの原因となったり、まぶたやひげ剃り部位、アクセサリーや衣類との接触部位にあることで、擦れや引っかかりによる不快感・機能的な障害を引き起こすこともあります。このようなケースでは、単なる整容目的にとどまらず、日常生活への支障を軽減するという医療的観点から除去が検討され、保険適用となる場合もあります。
ほくろは、皮膚内に存在する母斑細胞が過剰に増殖することによって発生する良性腫瘍です。生まれつき存在している先天性のものもあれば、思春期以降に紫外線やホルモン変化、加齢、外的刺激などの影響によって後天的に出現するものもあります。明確な誘因が特定できないケースも多いですが、以下のような因子が発生や成長に関与していると考えられています。
一般的なほくろは、皮膚にできる直径数ミリから1cm程度の黒色または茶色の斑点で、平坦なものや、やや盛り上がっているものが見られます。通常は痛みやかゆみといった自覚症状はなく、日常生活において特に問題を生じないことが多いのが特徴です。
しかし、次のような変化が見られる場合には注意が必要です。特に短期間での形状や色調の変化、急激な増大、境界の不明瞭化などがある場合は、悪性の可能性もあるため、自己判断せず早めに医療機関での診察を受けましょう。
これらの症状がある場合、皮膚がんが疑われることがあります。特に悪性黒色腫(メラノーマ)は早期発見・早期治療が重要ですので、変化に気づいたらすぐにご相談ください。
ほくろの診療では、まず問診にて症状や経過、気になる点、ご自身の希望や不安などを丁寧にお伺いします。そのうえで、ダーモスコピーと呼ばれる専用の皮膚拡大鏡を用いて、色調や形状、境界の状態などを詳細に観察し、良性か悪性かの判断を行います。
この検査で良性か悪性かの判断を行い、悪性の疑いがあれば切除して病理検査にて診断を確定します。以下の2つの皮膚がんが特に注意すべき対象です。
基底細胞がん
顔面にできやすく、発症頻度が高い皮膚がんです。結節潰瘍型や表在型などがあり、初期はほくろに似ているため注意が必要です。比較的悪性度は低いものの、手術で完全に取り切ることが基本です。
悪性黒色腫(メラノーマ)
悪性度の高いがんで、転移のリスクも高く、早期発見が非常に重要です。日本人では足の裏に多く見られますが、全身どこにでも発生する可能性があります。診断にはABCDE基準が参考になります。
ダーモスコピーによる観察で悪性の可能性が高いと判断された場合は、速やかに腫瘍を切除し、病理組織学的検査を行うことで確定診断を行います。
当院では、ほくろの大きさや形状、発生部位、周囲との境界の明瞭さ、ダーモスコピーでの所見、さらには患者様のご希望や生活背景まで含めて総合的に判断し、最適な治療法をご提案しています。
当院では松田洋樹先生(浅草駅前まつだ皮膚科院長)の診察日のみ手術を行っているため、浅草駅前まつだ皮膚科での手術もおすすめしています。公式LINEから予約を取得することもできます。
ほくろのサイズや形に合わせて、適切なメスを用いて切除し、糸で縫合する治療です。しっかり深くまで取り切れることが多いためオーソドックスな方法です。
電気メスやレーザーを用いて腫瘍を削り取る手術です。縫合をしないため傷跡が目立ちにくいことが多いですが、上記の手術よりもやや再発率が高いと言えます。
「ただのほくろだと思われていたものが、手術や検査をして調べてみたら実は皮膚がんだった」というケースも珍しくなく、皮膚科医としては日常的に経験することです。とくに短期間で変化するようなほくろは、見過ごさずに医師に相談することが大切です。
また、たとえ良性であっても、見た目の印象や日常生活への影響で悩まれている方は多くいらっしゃいます。当院では、見た目の自然さや術後の仕上がりにもこだわった治療をご提案しています。
気になるほくろがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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